―― 今回のキャラクターはどんな役柄か、ご説明をお願いします。
また、どんな雰囲気で演じられているでしょうか?
シンク・イズミ役/宮野真守(以下、宮野)
「シンクは、体を動かすのが大好きで、すごくアクティブな人間界の少年です。
今の世の中でもっと体を動かせる場所、もっと自由に自分の力を開放できる場所があればなあと望んでいたら、ひょんなことから異世界に召喚されてしまって、そこで勇者として立ち回ることになるのですが、とても活発で前向きな子なので、自分の状況をすぐポジティブに置き換えて、「ああ、ここでなら自分の好きなように、好きなことができるんじゃないか」と前向きに臨んでいきます。その中でいろいろ事件が起こっていくという役柄です」
リコッタ・エルマール役/水樹奈々(以下、水樹)
「リコッタはミルヒが治めるビスコッティ共和国の学術研究院の首席です。とても頭がよくて、ビスコッティで使われているテレビなどさまざまなものを研究開発しています。見た目はちっちゃくてカワイイ女の子なんですけど、実は意外とできるコです(笑)。ミルヒとは大親友で、力を合わせてこの国を良くするためにどうしたらいいのか日夜努力しています」
ロラン・マルティノッジ役/子安武人(以下、子安)
「ロランは騎士団長です。この若いメンバーの中では大人なキャラクターです。ただちょっと絵がかわいらしくて、若ぶりながら声を当てさせていただいています(笑) 。キャラクター的には非常にまじめな性格らしく、苦労もするんじゃないかなと思っていますが、シンクにとっては良き兄貴分であったり、お父さんみたいな存在だったり、あと妹がいるので、もしかしたら可愛がっているのかもしれません。とにかく立ち位置的にはひとつ離れたところからみんなを見守るような位置にもいるような感じの役なので、あまり子供になりすぎないように、しかしあまり老けすぎないように、気をつけながら演じています」
エクレール・マルティノッジ役/竹達彩奈(以下、竹達)
「エクレールちゃんはロランさんの妹で、ビスコッティ共和国にある騎士団の親衛隊長をやっています。お兄さんに似て真面目で責任感のある女の子で、「戦」でもすごく強い子なんですけれども、姫様や国が大好きで、姫様のことをバカにされたりというか、勇者さんがツッコミとか入れると、怒ったりしています。本当に姫様や国を大事にしているんだなという感じの印象を持つ女の子です」
レベッカ・アンダーソン役/高橋美佳子(以下、高橋)
「レベッカはシンクと同じ地球の住人です。普通の人間なので、シンクが異世界に行ってしまったことを序盤だと知らないというか、ただ単にシンクの幼なじみという立ち位置で一緒に学校に通ったりとかしています。ちょっとツンデレな感じで、私的にはシンクに淡い恋心みたいなのを抱いているのではないかと思いながら、素直に自分の思ったように自然に演じさせていただいていて、とてもやりやすいキャラクターです。今後、異世界とレベッカはどう絡んでいくのか、まだわからないのですが、シンクのことを心から大切に思っている、そんな女の子です」
ユキカゼ・パネトーネ役/阿澄佳奈(以下、阿澄)
「ユキカゼはビスコッティ騎士団のオンミツ部隊の筆頭です。普段はわりとゆるっとした、肩の力の抜けた女の子なんですが、筆頭というだけあって体術に長けていたりで、やるときはやる!みたいな、そういうところがかっこいい女子だなと思います。
あと、語尾が「ござる」です(笑)。4話目から登場するキャラクターなので、まだどんなふうになっていくか楽しみにしている部分が多いというところです」
ブリオッシュ・ダルキアン役/日笠陽子(以下、日笠)
「ビスコッティ騎士団、自由騎士、オンミツ部隊頭領です。オンミツ部隊という自由な権限を与えられている中の頭領ということもあるのですが、元々が自由な性格で、すごくふわーっとしています。風のように、流れるような存在で、草とかくわえちゃいそうなキャラクターです(笑)。「戦」がすごく好きで、強い敵を見るとわくわくしてしまうような、そんなギャップもある人です。男性か女性かパッと見ではわからないような中性的な部分もあって、今後どうなっていくか楽しみです。あと、「ござる」と語尾に付きます(笑)」
レオンミシェリ・ガレット・デ・ロワ役/小清水亜美(以下、小清水)
「ガレット獅子団領の姫です。でも、周りには「閣下」と呼ばせています。とてもパワフルな性格をしているキャラクターで、ちょっと見は悪い感じなんですけど、本当に悪い人か……? そこは見てのお楽しみです。演じる上では、素直さというか、嘘がつけないタイプだなというキャラクターで、そういった部分が芝居で表現できていたらうれしいなと。感情が全部顔に出てしまわないように気をつけています」
ガウル・ガレット・デ・ロワ役/柿原徹也(以下、柿原)
「ガウルはレオの弟で、要するに王子になるわけですよね。王子として育ってきた環境もあるんでしょうけど、大変自信満々な、人に怒られたことがないような感じの男の子です。「戦」が好きで、「俺にかかってこい!」「誰よりも自分が強い!」という自信家なところがある反面、今後シンクと戦っていく中で、いろんな人たちと出会うことによって、きっと痛い目を見るでしょうし、そういう時にどういう感情の変化とかが起こるのかなというのを楽しみにしています。今はまだ序盤ですので、思うがままに自分のガウル像を意識しながら演じています」
フランボワーズ・シャルレー役/櫻井孝宏(以下、櫻井)
「ガレットとビスコッティの「戦」の熱と興奮を実況する人です。以上です(笑)」
―― ご自身のキャラクターについて「こんなところが魅力! こんなところを見て(聴いて)ほしい!」という部分がありましたら教えてください。
宮野 「13歳で中学生なんですけれども、演出の時に年齢感とかを気にするよりも、しっかりと芯のあるような声を出してくださいと言われたので、彼の意志の強さというものが言葉に乗るように気をつけています。決めるところは決めるかっこいいやつで、勇者として守りたい人を守ると決めてからは、本当にしっかりとヒーローとして突き進んでいけるところがすごく魅力だなと思います。その反面、ちょっとドジなところもありまして、よく「すっとこ勇者」と言われるんですけれども、ドジなところもきっと魅力になって、皆さんに楽しんでもらえるんじゃないかと思っております(笑)」
堀江 「ミルヒちゃんの、とてもピュアで純粋で優しい感じのするところが、本当にかわいらしいなと思いながら、いつも見ています。どうやら「戦」に勝つと、ミルヒちゃんはたまに歌を歌うらしいということなので(笑)、まだコンサートは開かれていないのですが、いずれ開かれることになると歌を歌っているんじゃなかろうかなと思いますので、そういうところも魅力かなと思っています」
水樹 「リコッタにもユキカゼやブリオッシュと同じように口ぐせがあって、自分のことを「自分」と呼んで、「~であります」という語尾が必ず付きます(笑)。 ちょっとかしこまった言い回しをする女の子なので、見た目とのギャップがとてもかわいらしいと思います。あと研究員なので、機械とか珍しいものに対してものすごく興味津々というか、好奇心旺盛で、地球人であるシンクが持っている携帯電話に反応をして、それをどうしても分解したいというところではキャラが 豹変することも……(笑)。見ていて飽きない、小動物的なキャラクターなので、ぜひ注目していただければと思います!」
子安 「キャラクター的に女性が多い番組で、男性があまりいないんですけれども、その中でもロランは大人のキャラクターなので、その辺で魅力というか、いっぱしの社会人として頑張ってるぞというところを出していけたらいいなと(笑)。あとは、そんな大人なロランですけど、犬属性なんですね(笑)。たれ耳で尻尾も付いていて、かわいいぞと。ここは女の子が「かわいいね」「かわいいんじゃない」「かわいいです」みたいな(笑)、そんなふうに喜んでもらえるところですね」
竹達 「エクレールちゃんは親衛隊長ということなので、すごくまじめで責任感の強い女の子で、戦闘が強かったりだとか、隊長らしくちょっと男の子っぽいしゃべり方もする子なんですけど、そんなかっこいい女の子が、あるトラブルに巻き込まれてシンクに服を全部引っぺがされちゃったりします(笑)。その時に顔を真っ赤にして恥ずかしがっているエクレールちゃんがすごく女の子らしくてかわいかったので、「あ、エクレールちゃんも女の子っぽいところがあるんだな」と感動して、そういうギャップも魅力なのではないかなと思いました」
高橋 「個性的なキャラクターがたくさん出てくる上に、みんな猫耳や犬耳、尻尾が付いていたりとか、すごくかわいらしいんですけど、逆にレベッカは地球人としての尻尾も猫耳も犬耳もない良さがあります(笑)。普通の人の良さが魅力になるといいなと思います。あとはツインテールの髪型が本当にかわいらしくて、見た目が見どころです(笑)」
阿澄 「ユキカゼはオンミツ部隊の筆頭というポジションだけど、ユキカゼとブリオッシュはだいぶゆるっとした感じの空気を醸し出している2人だったりして、戦う時と のギャップとかもすごく魅力的だなと思います。あとは、ほかのキャラクターたちよりも少しだけお姉さんな年齢だとは思うんですけど、彼女も女の子らしい、うれしそうだったり、楽しそうだったり、といろんな表情を見られるので、ぜひご注目ください!!」
日笠 「笑顔、かな(笑)。いつもブリオッシュさん、笑ってるんですよね。その笑顔の中にも、お酒を飲んでる笑顔とか、「戦」が楽しそうと思っている笑顔とか、ちょっと不敵な笑みだったりとか、いろんな顔があるので、そんなブリオッシュさんを見てみてください!」
小清水 「レオはとてもさばさばした人なので、自分も演じていて、そういった清々しいところはすごく魅力だなと思います。「戦」に自分自身も出ていったりするんですけど、戦っている最中も、とても楽しそうで、そして後腐れもなく、そういった竹を割ったようなところも魅力ですね。あとは何だろうな? いっぱいあるんですけど、きっとちょっとずつ見えてくると思います。レオ本人がなぜそういう行動をとっているのかという理由だったり、それに対する気持ちという内面的な部分も彼女の魅力につながっていくのではと思っています」
柿原 「今の小清水さんの話を聞いていて、姉弟揃って心から「戦」を楽しんでいるというか、そういう血なのかなと思いました。それもまたガウルの魅力のひとつだし、あとセリフ回しとかがガウルだけはチョイ悪口調なんですよ。このチョイ悪ゼリフ口調を聴いちゃうと、若干粗野なのかなと思われがちなところですが、彼は一応王子様で、位の高いところにいるので、そんな口調の中でも品を大切にしておかないと、後々本当に粗野なだけで終わってしまうキャラクターになりがちです。そこに垣間見える品やガサツさとのバランスが彼の魅力だったりするんじゃないかなって思います」
櫻井 「やはり実況なので、戦場のすべてを正確かつ臨場感たっぷりに表現できたらと思っています。熱量も大事にしたいですね。あの熱さがフランボワーズの味だと思っていますので。 この作品における「戦」の醍醐味を皆さんにお伝えすることが、僕の使命だと思っております! すなわち、「戦」がなければ出番がないかもしれません(笑)。あと、解説の2人との絶妙なコンビネーションにもご注目ください」
―― ここまでの収録を終えての感想やお話を聞かせていただければと思います。
宮野 「この作品で最初に魅力的だなと思うところは「誰も死なない」というところで、とてもほっこりするなと思いました。「戦」といってもスポーティで、それぞれの国同士が資金を出し合って、安全に「戦」を行う。その「戦」で、やられた兵士たちは一時、戦闘できなくなる「ねこだま」「いぬだま」というものになるんですけど、ガヤで全員が「ねこだま」「いぬだま」の声を楽しく当てたりしています。現場は本当に温かい雰囲気で、みんな仲よく盛り上がれているので、作品の温かさと現場の温かさが相乗効果で、とてもほっこりとした作品になっているなと思います」
堀江 「とてもテンポの良い作品で、戦闘シーンとかが軽快に描かれている感じが、私は見ていていつもおもしろいなと思っています。アフレコの思い出は……何ですかね ?」
宮野 「小野(大輔/バナード将軍役)さんのシャツがほつれていたのを、みんなでほどいたっていうのと、小野さんの靴がサッカーボールみたいだったので、リフティングをしてもらったのと、あと小野さんがおもしろかったです(笑)」
堀江 「どれもいい思い出です(笑)。ここに小野さんがいないのが残念です(笑)。 こんな感じで、突っ込まれたりする人がいっぱいいながら、毎回とても楽しくアフレコさせていただいています」
水樹 「人を思い合うということが、ものすごくピュアにわかりやすく描かれているので、そこがすごくいいなって思います。思ったことを相手に伝えるということは、照れくさかったり、ちょっと力が入っちゃったりするところがあると思うんですけど、この世界の人たちはみんな自然にやりとりをしていて、それに触れることでみんなが幸せな気持ちになれる…。そんな世界観が、演じていて楽しいし、元気になれる、そんな物語です。現場は本当に和気あいあいとしていて、特に兵士たちの戦闘シーンの、ガヤと呼ばれるみんなで声を当てるシーンではおもしろ事件が勃発しています(笑)。毎週すごく楽しみです。あと、予告もゲーム画面っぽく、みんなSDキャラになっていてすごく可愛いので、そこもぜひ注目していただければと思います。兵士たちの戦いが『風雲!たけし城』っぽくて、世代の若い方はちょっとわからないかもしれないんですけど(笑)、ぜひそこも要チェックです!」
子安 「僕はこの現場では恥ずかしいです。女の子ばかりなので、いるだけでちょっと恥ずかしいので黙っています。ひたすら黙っています。あとは宮野君がすごくかわいい声でやってNGを食らったのが印象的でした(笑)」
宮野 「子安さんに「それ以上幼くって言われたらどうするの、宮野君?」って言われて(笑)」
子安 「今は伸び伸びやって、要らぬアドリブとか入れています。それはやりすぎだろう?みたいなところがNGにならないで通っているので、見ている視聴者は「今のやりすぎじゃね?」ときっと思うでしょう(笑)。そういうところもおもしろいですね」
竹達 「最初はとても緊張してアフレコに挑んでいたんですけど、皆様のほっこりするお話を傍らで聞いていて、緊張をほぐしてもらいながら楽しくやらせていただいています。また、先輩方が多い現場なので、毎回とても勉強させていただいています」
小清水 「作品の雰囲気と現場って似るんだなと思います。ものすごく温かい作品の雰囲気がそのまま現場の空気になっているなというのが、いつも感じていることで、私はアフレコ現場に来るのすごく楽しくて、一週間が速いななんて思っています。1話の時も私がうっかり水をこぼしたりしたら、みんながティッシュをくれました(笑)
―― 主人公シンク役・宮野真守さんにさらに質問! 4話までで、シンクの見どころとなるシーンや宮野さんのお気に入りのシーンなどありましたら教えてください。
宮野 「シンクについてはいろいろ語ってしまったので……、そうですね、櫻井さんの実況ですかね。最初からフルスロットルで、すごいんですよ。やっぱりこの実況あってこその「戦」だなって思います。言い回しとかも「さすがだな」って思う場所がいっぱいありますので、これは本当にお聴き逃しなく!」
―― 本作のオープニングテーマは水樹奈々さんです! オープニングテーマはどんな曲になるのでしょう? そして込められたメッセージとは?
水樹 「『DOG DAYS』のファンタジックな世界とシンクロする、幻想的で広がりのある、そして力強さもある曲になっています。鐘の音が印象的に使われていたり、杉並少年少女合唱団の皆さんに参戦していただきコーラスを厚くしていたり、ゴスペルっぽい雰囲気が漂う神々しいイメージもあります。作詞は、私が担当させていただいているんですが、ミルヒのことを想うレオとシンクの気持ち、国と大切な人達を想うミルヒの気持ち、この3人の気持ちを共有して書ければいいなと思い、言葉をチョイスしていきました。物語スタート時はすごく子供なシンクが、国を守らなくてはいけないというひとつの使命を背負うことで成長していく物語なので、そこにスポットを当てて描ければいいなと。すごく熱い曲なんですけど、とても爽やかで自然と笑顔になれる曲なので、ぜひ聴いていただければと思います!」
―― 本作のエンディングテーマは堀江由衣さんです! エンディングテーマはどんな曲になるのでしょう? そして込められたメッセージとは?
堀江 「現状あまり出来上がりにまだ近くなくて、言えることは少なかったりするのですが、曲としてはとてもさわやかな曲、そしてテンポもあってという感じの曲で、この世界観にとても合うんじゃないかと。見終わった後にその曲でさわやかに終われるようなイメージの曲になるかなという感じはしていて、何よりも『DOG DAYS』という作品に沿うような形で今回作らせていただこうと思っていますので、私もとても楽しみにしているという段階です。曲を聴いて『DOG DAYS』のことをみんなが思い出してくれるみたいな曲になったらいいなと思っています」