1
シンクと姫様は、約束通り早朝のお散歩へ。花畑での「軽い運動」は、フライングディスク遊び。
「姫様GO!」のかけ声で、ミルヒもダッシュ、どこまでも飛んでいく空飛ぶ円盤を追いかけてキャッチしたり投げ返したりする遊びに、姫様のテンションも最高潮。シッポを振り振り楽しそう。
シンクは上手に出来た姫様を撫でてさしあげたりもして、二人はさらに仲良しに。
2
シンクがもうすっかりパラディオンを使いこなしている事に感心したミルヒは、国に伝わる「宝剣」の話をする。
ビスコッティには聖剣エクセリードと神剣パラディオン。ガレットには魔戦斧グランヴェールと神剣エクスマキナ。
各国に伝わる二体一対の宝剣は、国の代表の証であり、領主の象徴でもある。
シンクが借りているパラディオンも、帰還の際にはミルヒに返さなければならない、と少し寂しいシンクとミルヒだが、
「シンクがもう一度ビスコッティに来る時にはきっとまたパラディオンを預ける」という約束をする。
3
しかしその日の午前中、ガレット獅子団からは驚愕の発表が為される。
それはビスコッティに対して、「互いの国の宝剣」を懸賞とした大戦の宣戦布告だった。
みんなの心を掴む楽しい戦を国民は早くも楽しみにするが、ビスコッティにとっては寝耳に水。本来であれば協議や相談の末に発表されてしかるべきはずの、これだけ大きな戦の宣戦布告。ガレットとレオの真意を掴めずに悩むビスコッティ首脳部だったが――
4
ミルヒはガレットからの宣戦布告を正々堂々、正面から受ける事を国民に宣言する。
これまで苦戦していたのは、ひとえにミルヒの領主としての力不足。
ビスコッティは弱い国ではなく、「強い国」になるべく準備を重ねてきた。
だからガレットからの宣戦布告からも逃げずに受けとめ、国の宝剣を賭けるのも受けて立つ。「この戦に勝利しましょう!勝って、楽しい明日を掴みましょう!」
ミルヒの宣言に、国民一同は喝采と歓声を贈るのだった。